海洋研究開発機構

先週の土曜日に国立研究開発法人 海洋研究開発機構 横浜研究所 施設一般公開に行ってきました。

場所は根岸線新杉田駅から徒歩13分くらいのところにあります。

生活圏にこんな施設があるなんて全く知りませんでしたが、よくお邪魔しているブログ「サイキンのオハナシ」がきっかけで知った「包み屋」さん。今回この一般公開にイベント出店することからこの施設のことを知りました。

全く前知識がなかったこの国立研究開発法人 海洋研究開発機構、略してJAMSTEC。

普段から施設見学ツアーはあるのですが、11/11は年に一度の一般公開日。

いつもは公開していないところも見れたりします。

 


↑八景島シーパラダイスから出張してきているケープペンギン。

 

JAMSTECって何をしているか知らなかったのですが、横浜研究所にはDONET(地震・津波観測監視システム)を設置管理をしたりしているそう。


↑ちなみにここで常時モニタリングしている。

 

DONETは南海トラフを見張るため、紀伊半島から沖合125kmのところまで総延長250kmの基幹ケーブルをループ状に敷設。

その250kmある基幹ケーブルを用いて、強震計、広帯域地震計、水晶水圧計、微差圧計、ハイドロフォン、精密温度計の観測装置に給電・常時観測するシステム。

(システムの説明を聞いてなるほどなるほどと思ったけど、あたしの語彙不足で上手に説明出来ないので詳しくはこちらのページをどうぞ。)


↑これが海底に敷設されてるケーブル類。

説明を受けて印象に残ったのが、海底3000mの深海に敷設されているため、海中作業ロボットを使って敷設したということ。

観測装置を据えるために穴を掘って観測機を設置して、流されないように砂をかけて、ケーブルを繋いで次の観測点まで移動(ちなみに速さは人が歩くくらい)…を繰り返したそう。観測装置もかなりの数があるので、設置し始めてから完了するまで何年もかかったのはうなずけます。

そして気になったのが、ケーブルを海底に敷設するためにチャーターした船がKDDIの持ち物だったということ…。

国際電話に使う光ケーブルを通すためにKDDIが海底ケーブル敷設船を持っているそうです。確かに昔KDDIのテレビCMで海底に光ケーブルを敷設してる映像見た記憶があります。

こういうところでも使われているのですね…。

他にも自己浮上型海底地震計(OBS)なんかも展示説明していました。

写真を撮り忘れちゃったのですが、東日本大震災以降この装置をTVの映像で何度か見たことがあります。(OBSについて詳しくはこちらのページをどうぞ。)

中身がどうなっていて、どんな風にセンサーが働いているのか。揺らしてみたり、近くで跳ねてみたり、なかなか興味深かったです。

 

そして!妙に盛り上がったのが地球シュミレータ!!

おお!聞いたことあるよ!地球シュミレータ!

あれだ!津波の到達予想とか雲の発達具合とか演算するやつ!

妙に興奮気味で見てしまいましたが、ちゃんと職員さんが説明してくれます。

写真に写っているのはCPUが詰まっているもので下に大きなファンを持っていて排熱しているそう。写真の両側のやや奥に映っている黒い箱はハードが入っていて、演算式や演算結果を入れておくものだそうです。

基盤にちょこっとチリや埃が付いただけで、計算ミスをしちゃうこともあるので、普段は気温と湿度きちんと保ち、チリも落ちないようにしているとか。

このスーパーコンピューター。世界では70位とかそれくらいなんですが、気象などに特化した演算方法(名前聞いたけど忘れてしまいました…)に限ると世界では10本の指に入るくらいの性能だそうです。

ここで今稼働しているのが3代目の地球シュミレータで、初代、2代目はこんな見た目だったそう。

 

同じ部屋に「暁光」というスーパーコンピューターもありました。

これはベンチャー企業が開発したもの。説明してくれた方の話によると「ここ数日中にニュースになると思いますが…」と言っていたのですが、今日のネットニュースで記事になっていました。
ニュース記事はこちらをどうぞ。

このスーパーコンピューターは省エネ性能世界4位になったそう。

スーパーコンピューターは沢山CPUを積んでいるのでどうしても熱が出て排熱のために冷却のために沢山電気を使っています。確かに地球シュミレータのある部屋はファンの音でちょっと大きめの声で話さないと会話が出来ないくらい。でも、この暁光は冷却のために液体に浸かってます。


↑分かるでしょうか?液体が入ってます。

 

他にも、海底チムニーから採取された鉱物や生き物、地球シュミレータを使って演算されたみなとみらい地区の夏の気温をVRで見せてくれたり(これを使ってヒートアイランド現象を減らすため今後の都市計画に使うらしい。)、色々な研究成果を分かりやすく見ることが出来ました。

どのブースも説明してくれる人が熱く、かつわかりやすく説明してくれるので、とっても面白かったです。

加えて研究所を上げての物凄い歓迎ムード。

たまたま知って、足を運んだけど1日とても楽しめました。

 

おまけ。


↑こんなお菓子も売ってます。

マニアックです。

今回の一般公開を知るきっかけになった「包み屋」さんでもお買いもの。

ニホンコウジカビの包みボタンのブローチです。

 

2件のコメント

  1. おお、包み屋やさん! 僕も今年行った、ある展示会で、あのデザインや色(特に色が好きです)に目をひかれて立ち寄ったら、いろいろおしゃべりできて、楽しかったです。それをブログに書いたら、知り合いの方も作品(デザイン)を出していました。そして、がらさんも興味を持たれていたとは、おもしろいつながりですね。

    JAMSTECの名前は知っていたのですが、そちらの方にあったとは意外でした。しかも、国の機関だったんですね。どこかの企業の一部とか公益法人なのかと思ってました。

    暁光、ニュースに出ていましたね。あの光り方は、色からして、原子力の核反応を思わせて、少し不気味です^^

  2. れんとさん。
    おお、結構包み屋さんをご存じでしたか!
    あたしは包み屋さんをやっておられる方の後輩の方のブログにお邪魔していて、その関係で知りました。
    色々なデザインがあって、包みボタン部分を色々替えたりすることが出来るので、面白いですよね♪

    JAMSTECは横須賀に本部があるのですが、こちらも毎年5月に一般公開日があり、調査船や潜水艦が見られるそうです。
    来年、予定が合えば観に行こうと思っています。

    暁光に限らず、結構サーバーなどは青い光のものって多い気がするのですが、何か意味があるのでしょうか?
    原子力の核反応は青い光だったかな?とふと思って調べたのですが、チェレンコフ放射って言うのですね。
    やっぱりこのスーパーコンピューターも青い光を出しているのは何か意味があるのかもしれないですね。

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